【世界最大規模のダム!?】宮古島 地下ダム

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【この記事を一言で】
→宮古島の歴史/文化から、なぜ世界最大規模の地下ダムを建設したかが分かる。

よしぷり
よしぷり

こんにちはよしぷりです。

今回は『宮古島の地下ダム』を

ご紹介したいと思います!

それではいきましょう!

まずは『宮古島』とは?
沖縄本島から南西に約300km。
沖縄県で4番目の広さ。

亜熱帯性気候(年平均23℃、年間降水量2,200mm)
 →降水の大部分は梅雨と台風(7月~10月)=台風が少ないと干ばつに見舞われる。

宮古島全体が石灰岩で覆われている
(石灰岩だけで形成)

平成17年10月に1市、3町、1村が合併し宮古島市となった。

弱酸性の雨も石灰岩層によって濾過され、弱アルカリ性の地下水になる。
宮古島にハブが生息しないと言われる理由の1つ)

平坦な台地状の地形で、河川や湖沼がなく、島の最高標高点は113m。

琉球石灰岩層は非常に透水性が高く、降水の約40%は直ちに浸透して地下水となり、地下水盆に貯留される一部を除いてほとんどが海へ流出してしまう為、河川や湖沼は形成されない

地下ダムにより『水なし農業』から脱却したことで、宮古島の農業は大きく発展した。(来間島では、ほ場整備が実施され、規模拡大、マンゴーの作付けなどが進んだ。)

ガー・・・洞窟湧水や海岸断崖湧水等からの水汲み。女性と子供の日課であり、甕やタンクなどに蓄えた雨水なども利用。
=水は大変貴重なものだった。
(古来より「水の乏しい島」であった宮古島)

地下水は毎日大量に海に流れ出ている。
=磯の香りがしないのはその為!
地下ダム とは
◯地下ダムの種類
【活用型】
・・・浄化型(サンドストレージダム)
・・・貯留型(サブサーフェイスダム)
→宮古島
【治水型】
・・・ブロック型(ブロックタイプダム)
・・・放出型(リリースタイプダム)

◯日本の現存する最古のダム
・・・7世紀の時代に大阪府の狭山に築造されたダム。

◯福里地下ダム(宮古島)
・・・1998年に完成。世界最大規模のダム。

防火用水としての利用
・・・防火用水の緊急水源としても利用可能。(市内各所の給水所が緊急水源となっている。)

宮古島の地下ダムの仕組みと目的
◯地下ダムの目的
・・・『水なし農業』からの脱却

◯地下ダムの特徴
・・・土地の制約がなく、地表面は今まで通り。
・・・決壊災害がなく、ダムが壊れて家屋が流出することがない。

地下ダムの構想
・・・昭和47年の沖縄本土復帰以降、沖縄総合事務局は水源開発調査に着手し「与那覇湾淡水湖化計画」の調査計画が8年間進められたが、周辺漁業者等の反対により中止。

→並行して実施された地下水調査等により、宮古島東南部では、断層により形成された地下水盆が水道水源と独立して存在することが判明し、地中に止水壁を築造できれば、大量の農業用水を地下に貯留できるという世界に類のない壮大な地下ダム構想が浮上した。

ダムがない場合
地下水は地下に貯留する期間が短く、すぐに海に流出するため利用度が低くなる。
ダムがある場合
地下に地下ダム(止水壁)を構造し、琉球石灰岩の中にある、小さな隙間に地下水を貯留します。

◯宮古島の地下ダム
・・・岩の中に浸み込んでいる地下水の範囲を広げる役割をしている。だから人が入れない。

◯地下ダムのシステム
 ①地下ダム本体→②取水施設→③送水路→④ファームポンド→⑤配水路→⑥スプリンクラー→⑦受益地

◯宮古島は8箇所のファームポンドに貯水。
→スプリンクラーを主に水の圧力だけで作動。
→農業用水として活用する為のダムシステム。

:散水された地下水は、作物などが5~10%吸収。蒸発散(自然に蒸発する分)が約40%。残り50%は地下浸透(地下の水源域に浸み込む)
 という水の循環。

伊良部大橋と農水管
・・・平成27年1月31日に開通した伊良部大橋は、4,310mを結ぶ離島架橋であり、沖縄県との共同工事により橋梁内には農水管、上水管、情報ケーブル、NTT回線、電力線が敷設されている。
=橋の施工に併せて農水管を試行することで建設コストが、海底送水と比較し約50億円の低減した。

豆知識
◯珊瑚ができる条件
・・・珊瑚は動物だが、植物のように光合成をして生きている。海面から30mmが珊瑚の最適な環境。

大理石
・・・石灰岩が溶岩などの接して溶けて再結晶したもの。

◯石灰岩
・・・CaCO3 (炭酸カルシウム)が51%以上含まれる岩石。堆積型と結晶型に分かれる。
(宮古島は結晶型で、珊瑚の化石が取り込まれているのが特徴。)
感想
・地下ダムについて勉強したことによって、宮古島の土地や歴史が分かりました。

・宮古島は海に面しているが、『水に乏しい島』であったということは地下ダムについて勉強しなければ、分からなかったことだと思います。

・宮古島の土地・文化について知っていくと、見えてくる世界はもっとおもしろいと思う。

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